・3人で大浴場へ

登場人物は筆者を含め3人。わたくし、P.K.サンジュン晋平(仮名・1つ年下)、(仮名・10個以上年下)の3人で、旅館の温泉に入ったときの話だ。時刻は真夜中。いい感じに遊び疲れた我々は、「一風呂浴びて寝よう」と大浴場へ足を運んだ。

サッサっと服を脱ぎ捨て、誰もいない温泉を満喫する私と晋平。特に永のことは気にしていなかったのだが、永が全然入ってこない。「あいつ何やってんの?」「さあ?」 なんて会話をすること数分、ようやく永がカラカラと浴場の扉を開けて入ってきた。

・前を隠す永

私も晋平も前は一切隠さない。だが永は、「押さえておかないと落ちちゃうの?」 というくらい、タオルでガッチリガードしている……。私はすぐにピンと来た。当時の永は15歳。ヒョロリとして色白な永は「発育が遅いんだな? さては毛が生えてないんだな?」 と……!

私自身も周囲の友達と比べ、毛が生えるのが遅かった。前を見られたくない気持ちは十分わかる。だがしかし……! そんなの気にしてる場合じゃない!! その気持ちが男としての成長を邪魔してるんだよッ!! ここはいっちょ先輩が、裸の付き合いを教えてやろうじゃねぇか!

・無理矢理タオルを奪い取る

というわけで、シャンプーしている永の背後に、無言で忍び寄る私と晋平……。そして晋平が永を羽交い絞めにし、私が永のタオルを奪い取ろうとする! だが永も必死に抵抗し、タオルを離さない!!

私:てめー、隠してんじゃねーよ! 毛なんて生えてなくたって恥ずかしくねーよ!!

晋平:おとなしくしろ! 観念しやがれ!!

永:やめて下さい! マジでやめて下さい!!

永も必死に抵抗したが、所詮は2対1。私が力ずくでタオルをもぎ取ると……!

デロロローーーーーーーーーン……」と、タオルの下からドラゴンが姿を現したのだ……毛もしっかり生え揃ってる!! そう永は、ドラゴンがドラゴンすぎるため、我々イモ虫たちを傷つけぬよう、彼なりに気を使っていたのだ……って、誰がイモ虫だコラ!

私:て、てめえ見下してんのかーーーーーーッ!

晋平:ば、馬鹿にしやがってコンチクショーめ!

永:……ハァ。だから見せたくなかったんですよ。

私&晋平:チックショォォォォォォオオオオオオーーーーーーッ!!

37年の生涯で、このときほど後輩に見下された瞬間はない。……絶対にない。それ以来、永は一緒にお風呂に入っても前を隠さなくなったが、今度は私たちが永を見れなくなってしまった。10年以上前の、何も言えなくて……夏の話である。